社会貢献

 

 建築物の設計等に携わる建築士には、建築物の設計等を通して地域の景観、防災、地域文化形成にも、大きく影響をあたえます。安全で安心で快適な社会を継承していくためには、専門家として業界団体、地域団体に所属したり、これらを通して様々な社会貢献活動を行うことも、建築士、建築士事務所の役目ではないかと考えます。

業界団体を通じた社会貢献活動

 公益社団法人兵庫県建築士会の正会員として、まちづくり委員会、神戸支部研修委員会に在籍し、日頃からの建築士のスキルアップのための講習会の開催、並びに企業、団体、行政と連携し、一般市民の方々のための公益事業などに参画しています。

◆兵庫県建築士会神戸支部の事業として、神戸市すまいとまちの安心支援センター「すまいるネット」と共催のもと、神戸市民向けの耐震キャンペーン事業として”「出来ました!私たちのマンション耐震改修」セミナー”を行いました。
 旧耐震基準時に建てられた共同住宅の、耐震改修を促す一般市民の方々への普及啓発事業です。既に耐震改修が完了したマンションを事例に開催し、市内マンションの住民、管理組合の関係者等、広く市民の方々に参加して頂きました。(2010.11)

 ・耐震改修済みマンション近隣の中学校の教室を借り、耐震補強に関わる補助金制度など、地元行政からのレクチャー。
 ・耐震改修に携わった方々によるディスカッション。
 ・耐震補強済み事例の見学会。
 ・見学会後の質疑応答。

 
 
建築専門家としての貢献活動

◆建築の専門家として、地域住民の所有、利用する建築物の改修等で、その地域の景観に配慮をされている方々への専門的な観点から、修景助成、修景支援、景観形成等活動助成ためにアドバイスする”公益財団法人兵庫県まちづくり技術センター”のまちづくり支援業務の人材として、まちづくり専門家バンク[景観アドバイザー部門]に、景観アドバイザー登録しています。

◆神戸市が行っている市民向けの耐震診断員派遣事業で、耐震診断員派遣事業の協力実施団体のひとつである、兵庫県建築士会神戸支部所属の耐震診断員として、神戸市に耐震診断依頼(無料)申込された依頼者の住居地に出向き、現地調査から耐震一般診断、報告、関連ガイダンスまでの事業をお手伝いしています。



NPO法人に所属して行う地域支援活動

 NPO法人(特定非営利活動法人)に所属し、地域のまちづくり等の支援活動を行っています。
民間の一事務所ではなかなかできない活動を、NPO法人の一員として、行政と連携し、地域の方々へのまちづくり、景観形成、地域の文化を象徴する建物に対する維持管理、利活用の相談など幅広く活動を行い、地域の快適な生活向上のお手伝いを行います。

◆NPO法人に所属する以前に、地元地域で共に活動をしていた「兵庫県ヘリテージマネージャー」のメンバーと、文化庁の補助事業”NPO等による文化財建造物活用モデル事業/地域再発見異文化交流事業”を行いました。これは、地域に所在する登録文化財建造物を活用し、様々な団体、専門家、地域住民、学生とが連携して文化財建造物の重要性を認識すると共に、留学生および在日外国人に、日本の地方文化を知る機会を設け、伝統産業や歴史を体感し、それらを海外(母国)へ発信すると共に、日本の地方文化を国外の人々に理解してもらう機会となるような事業を行いました。(2008年度)

 中心市街地に点在する、歴史的価値のある建築物に対する一般市民の認識はまだまだ低く、町の景観も変わりつつある現在、所在する登録文化財である「旧小河家住宅」を文化財建造物の活用推進事業の一つと考え、情報発信ができる拠点となるよう試みた事業です。また、この事業において、活用団体の積極的な育成を始め、専門家との関わりにより、市民参加のまちづくりのスキルアップを行う目的もありました。
 ・全体で5回の開催でした。
 ・第1回 「ものづくり」:日本の伝統産業の体験学習を行うと共に、地場産業の新たな普及啓発に努める。
 ・第2回 「三木市の歴史と文化」:建物や庭園を活用しての日本の食文化等への理解を深める。
 ・第3回 「学びたい日本文化」:周辺の旧市街地を外国人居住者の目より見ながらまち歩きしました。
 ・第4回 「まちづくり」:まち歩きを通して海外の目線から感じたことなど、まちづくりについてのワークショップを行いました。
 ・第5回 「総括」:これまでの体験結果をまとめ、小河家別邸をまち並み活用、文化活動の拠点の一つとしての素地作りを行いました。